こちらの物件は成約いたしました。お問い合わせありがとうございました。
福井県から「ふくいの伝統的古民家」認定を受けた古民家のご紹介です。
こちらの古民家があるのは福井市西新町。
日本のポンペイ!とも称される福井県が世界に誇る国の特別史跡、一乗谷朝倉氏遺跡のすぐ近くにあります。
一乗谷とは、福井市内から東南へ10㎞ほど行った付近にある一乗谷川沿いの細長い谷筋のこと。
戦国時代には東西南を山が囲み、北には足羽川が流れる自然の要塞として、越前の国を支配した朝倉氏がこの地に城と城下町
を築きました。その遺跡である一乗谷朝倉氏遺跡は、「特別史跡」・「特別名勝」・「重要文化財」の全国でも珍しい三重
指定を受けた遺跡で、京都の金閣寺、銀閣寺、醍醐寺三宝院、広島の厳島神社についで5例しかない国内においても重要な遺跡
の一つに位置づけられています。
そんな環境の中にあるこの建物は築130年以上。
江戸末期からの古い切妻建築で、福井を代表する「四九家(しくや)造り」の建物です。四九家とは梁間(はりま)4間、
桁行(けたゆき)九間をいう造りで、宿屋にしても良いくらい広い家という意味も加わり「四九家(しくや)造り」が
「宿屋(しゅくや)造り」となまって、現在まで伝わっています。
四九家造りというだけあって、とても広い建物に入るとまず目に入るのは、福井の古民家特有の太い柱と湾曲した梁で組み
上げられた軸組。オーナーさまから聞いたところ、もともとこの地にいた山師さんが建てられた本家とのこと。
まさに福井人の気質と同じく「質実剛健」という造りは華美さなくとも、荒壁を残した壁、長い年月を経て上品に艶を帯びた
床板や天井、そして、この一乗谷の地の雰囲気とも相まって、ぼんやりと眺めているうちにふと時間が止まったような気すら
してきます。
そしてこの建物は、現在お蕎麦屋(朝倉の里 利休庵)さんの店舗として現役バリバリ使われていることもあって、口うるさい頑固な大工さんが
オーナーさまと時に激しく戦いながら、何度も何度も丁寧な手直しをされてきました。
1階に昔の民家特有の田の字の8畳間が四つ。東西に位置する二つの庭を望む落ち着く縁側が二つ。
店舗兼住宅ということもあって、杉皮の屋根組みが印象的なゆったりとした厨房のほかに家庭用のキッチンスペースも
用意されています。
私の個人的なおすすめは玄関入って左手にはひときわ低い天井(本当に低いので必見です!)が落ち着く茶室空間。
昔は馬小屋だった場所を上手に改修されており、オーナーさまの建物に対する愛着を感じられる気持ちの良い空間です。
2階は、むかしは農作業スペースに使われていたのでしょうか。上手に改修されて広い空間に8帖間が四つ設えられており、
居住スペースとしては十分すぎるほどの贅沢な空間です。
広々とした敷地には、東西に枯山水の庭園と相対して存在する広い芝生の庭。
敷石の配置までも計算して配置された枯山水の庭園では、建物と共に100年以上の歴史を刻んできたであろう苔が岩にしっかり
と根付き、ずっと変わらなかった自然と生きてきた日本の文化の原点を感じます。
また、周囲を一乗川に囲まれたこの敷地は、せせらぎの音や小鳥のさえずり、ほたる、めだか、と四季の移り変わりを堪能する
こともできます。
こんな良い条件が整った古民家ですが、オーナーさまからの強い想いが一つだけあります。
江戸末期の建物ということで、この家で暮らしていくのには、時間も労力もお金もある程度かかります。放っておけば、
古民家は朽ちていきます。
「この建物を残して後世の為にも残したい。」
その想いを引き継いで頂ける方にだけ、お譲りしたいというのがオーナーさまのたった一つの想いです。
また、こちらの建物は、お蕎麦屋さんの店舗として営業されていることもあって、今すぐお譲りすることはできません。
(※平成27年11月まではお客様のご予約もあり、その後ご購入決まってから、3ヶ月~4ヶ月程度の引渡し準備期間を
お願いしたいと思います。)
しかし、ゆくゆくはこの古民家を大切に住んでいただける方にお譲りしたいということで、このタイミングでホーム ページに掲載を開始することにいたしました。
美しい自然を残す里山に囲まれ、趣を残す日本家屋の佇まい。
静かで穏やかな時間の流れと共に色鮮やかな四季を感じることができます。
周辺をぐるりと散策すると、雰囲気の良い庭や蔵。近隣にも歴史を感じる素敵な古民家もたくさんあります。
ご希望の方には畑だって貸出し可能です。そのうえ、長い年月、蕎麦をキリリと冷やしてきた井戸水まで使えるうれしい
おまけつき。
オーナーさまの想いを引き継いで頂ける方。ご連絡おまちしております。
※こちらは余談です。
白い犬の“おとうさん”が妻役の樋口可南子と遺跡を歩いているシーンから始まるSoftbankのテレビCMはご存知でしょうか。
撮影に使われた遺跡は一乗谷朝倉氏遺跡。そして、今回ご紹介する古民家はなんと白い犬の“お父さん”の生まれた家として
撮影に使われたお家なのです。2階の和室はおとうさんの勉強部屋らしいですよ。
古い物件を再生してかわいくローコストに直して住むことにご興味がある方はこちらもご覧下さい(リノベーション情報サイト ほころび不動産)
販売価格 | ———————————円 | 建物権利 | 所有権 |
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所在 | 福井市西新町 | 構造 | 公簿:木造瓦葺平屋建 現況:木造瓦葺2階建 |
土地面積 | 798.71㎡(241.60坪) | 築年 | 江戸末期不詳 |
地目 | 宅地、畑 | 校区 | 一乗小学校、足羽第一中学校 |
土地権利 | 所有権 | 駐車場 | 5、6台(増設可・近隣確保可) |
建物面積 | 公簿:1階198.94㎡(60.17坪)実測:1階198.94㎡(60.17㎡)2階69.55㎡(21.03坪)離れ26.49㎡(8.01坪) | 備考 | 「ふくいの伝統的民家」認定。囲炉裏付き。「四九家(しくや)造り」 |
建物種類 | 居宅 | 取引の様態 | 仲介 |