しばらく住む人のなかった、築70年の古民家。
長年の風雪に耐えた屋根瓦、黒い柱や古い木製の硝子戸。

この総2階建て長方形の古民家は、1Fが水回りとリビング、広いエントランスに縁側、8畳2間と6畳、4.5畳が1間づつ。
2Fに8畳と6畳と4畳の和室という間取りです。
1Fのリビングや水回りも増築されたのが50年前という年季の入りよう。
でも、平成20年に一部リフォームされているのと、なにより手間暇かけて大切にされてきたこの古民家はまだまだこのままでも暮らせるほどの清潔さです。

古民家を拝見するさい、私見ですが、ぐっとくるポイントがあります。急な階段（だいたいの古民家が急傾斜）を上がる途中で見る景色です。
普段、客人に見られることが少ない2階はエントランスなどの豪華な造作とは異なり、家人が少しだけ冒険しているような、センスを感じています。
この家のもつ景色は、鉄と木を組み合わせた手すりが味わい深く、モダンな雰囲気もするものでした。

そんな2階は、建てられた当時のままの様でした。
使われなくなってから、大分時間も経過しているようで埃っぽさも否めません。
しかし、贅沢に2階にまで設置された縁側から入る光がさんさんと眩しく清々しい室内です。

1、2階ともに十分に用意された和室。どう自分の暮らしの中で活用していくか、想像するだけでもわくわくします。
最近の家の、使いみちがある程度決まってしまっている間取りは、使い勝手も良く無駄がないのが魅力です。
ただ、日本家屋ならではの融通無徳の多目的空間は、伸びやかに住む人の暮らしに合わせてくれる。
暮らしの楽しみが多くなるのは間違いありません。

この古民家を囲うのは、四季折々の風景を見事に作られた日本庭園。
西側には自然の小川が流れ、この庭と家の情緒を盛り上げています。

家の裏、駐車場というにはもったいないくらいの広い広いスペース。
駐車場の台数で言うなら、10台以上。

穏やかな田園風景が広がる丹生郡越前町上川去。
昔から続く集落の中、ずっとそこにあった古民家。
見にいらしてください。
お問い合わせお待ちしております。

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